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執筆者の写真広 天田

高崎市ヤングケアラーSOS

高崎市教育委員会事務局の方より、高崎市独自のヤングケアラー支援事業の説明をいただきました。「高崎市のこどもは高崎市で守る」という市長の思いからスタートした事業で、お手伝いの範囲を越えて家事や家族の世話を日常的に行う子供の負担を軽減しています。全国に先駆けて令和4年9月からサポーターを派遣しています。


対象は高崎市在住の小学生、中学生、高校生です。支援内容は、1日2時間、週2日を条件にサポーターを2名体制で派遣しており、利用者は無料です。サポーターの支援内容は生活の援助(掃除、洗濯、調理)、幼いきょうだいのお世話や見守り、家族の介護(高齢者や障害を持った家族の食事や排泄の介助、着替え)です。


サポーターはケアサプライシステムズが受託しており、同社がホームヘルパーを派遣しています。サポーターは事前研修を受講しており、ヤングケアラー支援推進委員会で決定された内容の支援を行なっています。


今日までに相談件数が63件、サポーター派遣は15件。小学生が多く中高生が少ない結果になっていましたが、その要因は中高生はできることが増えてきて抱え込む傾向にあり、このようなサービスを利用することに引け目を感じるからかもしれないとの仮説がありました。共通して言えることとしても、こどもがいざSOS信号をだしても、親が認めず、周囲がこどもを助けにいく機会を絶ってしまうことだと考えられます。


こどもの将来の選択肢を奪ってしまってはいいものではないです。一般論としてはそう断見できます。ただ、それでもヤングケアラーという言葉が流行っているのは、綺麗事ではすまされない、家庭だけでは解決が困難な深い問題があることが起因していると思います。社会全体として解決ができるよう、自分なら何ができるかを一歩踏み込んで考えていきたく思います。

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