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執筆者の写真広 天田

大切にしたい「時間」をかけた関わり

どんな仕事も、人と人とのつながりが特に大切です。利用者様とそのご家族との関係が深まるほど、安心感や信頼が育まれます。そして、その信頼が私たちのケアをさらに温かく、質の高いものにしていきます。


ですが、最近ではどの職場でも、短期的な成果や効率が求められ、長く時間をかけて築かれる大切な関係が軽視されがちです。


確かに、どんな職場でも長く勤めることが必ずしも良いとは限りません。それでも、私たちの介護施設では、スタッフと利用者様との間に育まれる長いお付き合いが、かけがえのない「絆」になっていくのです。だからこそ、「ここで働く理由」を感じながら、じっくりと関わりを深めてほしいと願っています。


今、世の中では「ジョブ型」といって、プロジェクトごとに人を集めて短期間で成果を出す働き方が注目されています。しかし、介護の現場はそういった仕事とは少し違います。私たちが大切にしていきたいのは、その時その時だけでなく、長い時間をかけて利用者様とともに歩むこと。毎日少しずつでも、その人の笑顔や日常の変化を感じ取り、寄り添っていくことがとても大事なのです。


例えば、老人ホームで何年も同じ利用者様をお世話しているスタッフは、その方の好みや生活習慣、そして大切にしている思い出まで知っています。それは、どんな新しい技術やAIでも代わりにはできない、人間だからこそ感じ取れる「温かさ」です。


だからこそ、私たちは「ここで働く理由」を大切にしたいです。ただ「役割」を果たすだけでなく、利用者様との絆を感じながら、少しずつ信頼を積み重ねていくことで、施設全体がより温かく、家族のような場所になっていくと思っています。


これからも、私たちの施設では、時間をかけて育まれる「人と人とのつながり」を大切にしながら、利用者様やそのご家族にとって安心できる、温かい場所をつくっていきたいと思っています。ともに歩んでいけたら嬉しいです。



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